【俺宿】俺の幼なじみは、お守り刀に宿る神様だった。-トップページ
弓月キリが書く話としては珍しい、日常のほのぼのとした感じの物語です。
pixivに2014年冬から連載していたもののリメイク版。
作品が生まれた経緯
プライベートで死にかけて、スランプにも陥った結果、しばらくオリジナル創作世界から離れていたけど(Ibのおかげで二次創作はできたし、自由詩なら一応書くことができた)、環境もガラッと変わったし、転職先でまた働き始めたんだから、書けるだろと思ってリハビリ目的で書き始めた日常モノ。
数ヶ月に一話ずつ更新していたものの、更新が途絶えてしまった。持続力ないんですかね?勿体無いからと、イベントに向けて書き直して完結させた。
略称は『俺宿』。長過ぎるからと略称を募集したところ、コメントで貰ったので採用した。
実は書き直す前の名前は、今と違う。前の名前は【俺の幼馴染は刀に宿る女の子でした。】
作品の誕生日
2018年3月(イベントと同じ月)
※連載開始日は、2014年2月5日
作品について
あらすじ
物に宿る神様は、事情があって幼い姿に……!?
幼なじみでもある神様を助けたい少年は、仲間達と一緒に神様のことを調べ始めます。
ちょっとだけ不思議な町を覗いてみませんか?
これは、物に宿る神様と幼い頃に会っていた少年と周りの仲間達のほのぼのとしたストーリーです。
ヒロインイメージ(ファンアート)
エストさんからファンアートを描いていただきましたので紹介させてください!
「イメージ通りに描きたい」と言っていただいたので妥協なしにイメージを伝え描いていただいたので、もはやファンアートというより公式イラストです。本当にありがとうございます!
(掲載許可は頂いております)
ファンアート作成者情報
エスト個人制作サイト Sorolle
https://www.sorolle.net/
(下の画像バナークリック)
世界観・設定
物に宿る神様が発見されるという噂がある町での物語。世界のベースは現代日本。
とりあえず、桜(ヒロイン)を刀に宿らせたかっただけなので、はじめのうちは神様でも精霊でも付喪神でもない不確定なモノとして書いていたが、きちんと書き直すときに色々ややこしいことになってしまったので、神様だと定めた。【『想い』の力で何でもできる】がテーマ。
町には、規格外な大きさを誇る山の上にある神社や、古い資料がある図書館など不思議なものがいっぱいある。
登場人物
主要キャラクター
※詳細は『【俺宿】-登場人物 主要キャラクター』ページをご覧ください。
その他のキャラクター
※詳細は『【俺宿】-登場人物 その他のキャラクター』ページをご覧ください。
使用用紙紹介
表紙用紙『長門屋カラーペーパー最厚口(桃) B5 ナ-4521』
本文用紙『長門屋カラーペーパー中厚口(さくら) A5 ナ-5219』
購入先
裏話
解説1『神様の定義』
作中では、桜達は【想いの力で物に宿った神様】となっています。
連載時は『精霊のようなもの』としていましたが、とにかく非常に曖昧でぼんやりとした設定でした。
小説本としてリメイクするとき、日本では『八百万(やおよろず)の神』といって何でも神がいると信じて拝んでいるため、わかりやすいという理由で、神様としました。
本来なら難しいと感じているが故に神様と安易に設定したくはなかったのですが……。
ただ、改めて考えてみますと、日本でも『信仰の対象として尊崇・畏怖されるもの』が神でありますので、桜達は当てはまっていないように思えます。
読んだ人がモヤモヤを感じるとしたら、「桜達は神の定義に当てはまっていないのではないか?」という不透明な部分だと思われます。
作者である私も少し言いようのないモヤモヤを感じていたため、他作品を読んでいたときにたまたま何気なく神について調べたとき、モヤモヤの理由がわかったときは心の中で「それだ!」と叫んだものです。(実のところ、日本の神の定義は曖昧らしいのですが……)
しかし、モヤモヤの理由がわかり、桜が神様として生まれた経緯を改めて振り返ると、本作品での桜達は神様で良いとわかったので、ホッとしました。
以降、本文中で出てきた図書館にあった考察本の一部を抜粋する形で説明します。(第八話冒頭で主人公と桜が図書館に通っているときに主人公が読んだことにします。また、数百年~高度成長期による機械化が進む前は、桜達が神様として生まれた時代としています)
この部分は本と一緒に同封していますので、物語を読む前に読んでおくと、より桜達の物語をお楽しみいただけると思います。
神乃宿原町の調査研究誌
■『神乃宿原町』で【物に宿る神様】が生まれた経緯についての考察
数百年~高度成長期による機械化が進む前までは、作り手と使い手に素材や作られた物に宿る神様への信仰心が強くあった。神乃宿原町(かみのやどはらちょう)は、昔、職人の町だったためだと考えられる。だからこそ、物を作る前に素材に対して『作った物が使う人を守ってくれますように』『作った物が使う人を良い結果に導きますように』と、使用する素材の神様へ祈祷という形で願いを込めて拝んでいた。
作り手が願いを込めて手紙を書いて祈祷師に渡し、祈祷師が『祈りを神に伝えた』ことを示す一文を書いた紙が物と一緒に保管してあったことが証左となっている。調査したところ、特に古くからある物を保管してある箱の中に入っていることが多かった。
古くからある旧家の日記を読ませてもらったことがある。そこには、作り手が願いを込めて作った物を持つ所有者が『守ってくれますように』『良い結果が出ますように』と物に対して日々願っていたことが書かれていた。
旧家の日記には他にも、『守ってくれた』『良い結果が出た』などの機会があったときは感謝の気持ちを込めて拝み、『守ってくれなかった』『悪い結果が出た』などの機会があったときには、これ以上悪化しないように願いを込めて拝んでいたことも書かれていたため、神乃宿原町で暮らす人々は、物に対する信仰心や『物を粗末にしたら祟られる』という畏怖を常に持ち、物を大切に扱うようにしていたのだろう。だが、神乃宿原町で暮らす人々は『使う人自身の力』を信じていないとは言い切れない。結果が良いときは自身の力が良い結果を出し、結果が悪いときは自身が悪かったことも、きちんと認識していたのではないだろうか。
だからこそ、私は【物に宿る神様】が生まれたのではないかと考えている。
よく、神乃宿原町で『昔から何年も姿が変わらない人がいる』不思議な存在の目撃例が数多く報告されているが、それは【物に宿る神様】だったのではないだろうか?
この考察が正しければ、神乃宿原町以外ではあまり見かけることがないのも頷ける。【神が多く宿る町】として神乃宿原町の名前がつき、神乃宿原町が神にとって居心地の良い地域であるからこそ、よく目撃されているのだろう。
作中で触れられなかった点は申し訳ないと思っています。『理解しているつもり』の単語でも深追いした方が良いと痛感しました。表現周りではかなり気をつけていたのですが、単語までは気が回っていませんでした……。今後の課題ですね。
あと、神様を出すのは難しいと改めて強く思いました。
解説2『神様と人間の距離』
お守り刀に宿っているため、本来なら御神体がお守り刀になるが、この作品で出てくる神様は人間と距離が近く、御神体も信仰するためにむしろオープンだったり側に置くものとされている。
そもそも人間と距離が近いが故に、守護対象以外には存在を知られにくいため、神様だと周りに認知されていない神様の方が多い。
裏話『作品名』
『俺の幼なじみは、お守り刀に宿る神様だった。』
なろう系っぽいけど、話の中身はなろう系じゃない。
略称は『俺宿』ですが、作品を知っていれば『霞桜』でも通じる。
「私のネーミングセンスが足りないばかりに……」と悔しい思いをしています。
解説も用意しないといけない時点で、修行が足りていないですね。この話を書き直す機会があれば、解説で触れた部分も取り入れたいところですが、同じ設定を使って新しく話を書くかもですね。
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